【完全攻略】展開が速く・正確になる3つの数学テクニック
高校数学の中でも「展開」は非常に基本的でありながら、計算ミスが起きやすい単元です。本記事では、展開を素早く・正確に行うための3つのテクニックを、豊富な例題とともに徹底解説します。
目次
コツ①:公式の形を瞬時に見抜く
展開にはよく使う「公式」があります。これらを丸暗記するだけでなく、式を見た瞬間にどの公式に当てはまるかを判断できるようになると、展開スピードは格段に上がります。
よく使う公式:
- 和と差の積:\\((a + b)(a – b) = a^2 – b^2\\)
- 平方の展開:\\((a + b)^2 = a^2 + 2ab + b^2\\)
- 平方の展開:\\((a – b)^2 = a^2 – 2ab + b^2\\)
例えば、\\((3x + 2)^2\\)を見たらすぐに次のように展開できるようにしましょう:
\\[ (3x + 2)^2 = (3x)^2 + 2 \cdot 3x \cdot 2 + 2^2 = 9x^2 + 12x + 4 \\]
また、\\((x + 5)(x – 5)\\)は和と差の積なので、
\\[ (x + 5)(x – 5) = x^2 – 25 \\]
のように一瞬で答えが出せるようにしましょう。
コツ②:符号に細心の注意を払う
展開において最も多いミスが符号のミスです。マイナスの扱いには特に注意しましょう。
例:
\\[ (x – 3)^2 = x^2 – 2 \cdot x \cdot 3 + 3^2 = x^2 – 6x + 9 \\]
ここで、真ん中の項が \\(-6x\\) になることに注意してください。「−3×−3=+9」になるように符号の計算を丁寧にしましょう。
また、分配法則を使うときも注意が必要です:
\\[ -2(x – 4) = -2x + 8 \\]
このように、括弧の前の符号が「−」の場合、中の項すべてに「−」を掛けることを忘れないようにしましょう。
コツ③:同類項の整理は一番最後
式を展開した後に、同類項(同じ文字・同じ次数)をまとめることで答えが簡潔になります。
例:
\\[ (x + 2)(x + 3) = x^2 + 3x + 2x + 6 = x^2 + 5x + 6 \\]
いきなりまとめようとするとミスが起こるので、まずは全ての項を書き出し、それから整理するのが鉄則です。
また、3項以上の場合も同じです:
\\[ (x + 1)(x^2 + x + 1) = x^3 + x^2 + x + x^2 + x + 1 = x^3 + 2x^2 + 2x + 1 \\]
このように項ごとに丁寧に計算すれば、ミスを防げます。
練習問題とその解説
練習問題①
次の式を展開しなさい:
\\((2x – 5)^2\\)
解答:
\\[ (2x – 5)^2 = (2x)^2 – 2 \cdot 2x \cdot 5 + 5^2 = 4x^2 – 20x + 25 \\]
練習問題②
次の式を展開しなさい:
\\((x + 4)(x – 2)\\)
解答:
\\[ x^2 – 2x + 4x – 8 = x^2 + 2x – 8 \\]
練習問題③
次の式を展開しなさい:
\\((x + 1)(x^2 – x + 3)\\)
解答:
xを分配すると: \\[ x(x^2 – x + 3) = x^3 – x^2 + 3x \\] 1を分配すると: \\[ 1(x^2 – x + 3) = x^2 – x + 3 \\] これらを足し合わせると: \\[ x^3 – x^2 + 3x + x^2 – x + 3 = x^3 + 2x + 3 \\]
まとめ
展開のスピードと正確さを上げるためには、
- 公式のパターンを即座に認識する
- 符号ミスに細心の注意を払う
- 同類項の整理は必ず最後に行う
という3つのコツを意識することが大切です。日々の演習でこれらを実践すれば、確実に数学の力がアップします。