【高校生向け徹底解説】限界効用とは?その求め方と使い方をわかりやすく解説!

【高校生向け徹底解説】限界効用とは?その求め方と使い方をわかりやすく解説!

目次

限界効用とは何か?

経済学における「限界効用(Marginal Utility)」とは、ある財やサービスを1単位追加で消費したときに得られる効用(満足度)の増加分のことを指します。

たとえば、あなたが今お腹が空いていて1個目のりんごを食べたとき、その満足度は非常に高いかもしれません。しかし、2個目、3個目と食べるごとに、徐々にその満足度(効用)は下がっていくでしょう。これが「限界効用」の基本的な考え方です。

限界効用の求め方

限界効用は、効用の増加量を消費量の増加量で割ることで求められます。数式で表すと以下のようになります。

\[ MU = \frac{\Delta U}{\Delta Q} \]

  • \(MU\):限界効用(Marginal Utility)
  • \(\Delta U\):効用の変化量(Utilityの変化)
  • \(\Delta Q\):消費量の変化量(Quantityの変化)

例えば、ある人がりんごを1個食べると10の効用を得て、2個目では合計で18の効用を得るとします。このとき、2個目の限界効用は次のように計算されます。

\[ MU = \frac{18 – 10}{2 – 1} = \frac{8}{1} = 8 \]

限界効用の具体例

以下に、限界効用を計算するための具体的な表を示します。

りんごの消費量(個) 総効用(U) 限界効用(MU)
1 10 10(初めての消費)
2 18 8
3 24 6
4 28 4
5 30 2

このように、りんごの消費量が増えるごとに限界効用が減っていく様子がわかります。

限界効用逓減の法則

「限界効用逓減の法則(The Law of Diminishing Marginal Utility)」とは、ある財を消費すればするほど、その財から得られる限界効用は徐々に小さくなっていくという法則です。

これは私たちの日常感覚にも合っています。たとえば、水を1杯飲むと喉の渇きが癒えますが、10杯目となるともう飲みたくない、というような状態です。

限界効用の応用:効用最大化

経済学では、消費者は自分の満足度(効用)を最大にするように行動すると考えられています。限られた予算の中で、さまざまな財をどのように組み合わせて購入すれば、効用を最大にできるでしょうか?

その答えの1つが「限界効用あたりの価格(MU/P)」を比べることです。

\[ \frac{MU_x}{P_x} = \frac{MU_y}{P_y} \]

  • \(MU_x\):財xの限界効用
  • \(P_x\):財xの価格
  • \(MU_y\):財yの限界効用
  • \(P_y\):財yの価格

この等式が成り立つように財を選べば、効用が最大化されるという理論です。つまり、1円あたりの効用が高い財から順に購入していくことが、理にかなった行動なのです。

まとめ

  • 限界効用とは、1単位追加で消費したときの効用の増加分。
  • 限界効用は \(\Delta U / \Delta Q\) で計算できる。
  • 限界効用は通常、消費量が増えると逓減する。
  • 限界効用の考え方を使えば、効用最大化の条件を理解できる。

限界効用の概念は、ミクロ経済学の基本中の基本です。実生活においても、時間やお金の使い方を考えるうえで非常に役立つ考え方なので、ぜひしっかり身につけましょう。

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