【保存版】三次方程式の解き方を基本から応用まで徹底解説!

【保存版】三次方程式の解き方を基本から応用まで徹底解説!

三次方程式は、数学I・IIの学習を深めた高校生にとって次のステップとなる重要なテーマです。このページでは、三次方程式の基本から応用まで、丁寧に解説していきます。因数分解、実数解の求め方、解の公式の紹介、虚数解まで、例題を交えて徹底的に理解できるように構成しています。

目次

三次方程式の基本形

三次方程式とは、次のような形をした方程式のことです:

\[ ax^3 + bx^2 + cx + d = 0 \quad (a \ne 0) \]

最高次数が3であるため「三次」と呼ばれます。

因数分解による解法

三次方程式は、因数分解によって解ける場合があります。例えば、

\[ x^3 – 6x^2 + 11x – 6 = 0 \]

これは以下のように因数分解できます:

\[ (x – 1)(x – 2)(x – 3) = 0 \]

よって、解は \( x = 1, 2, 3 \) です。

有理数解の判定(因数定理)

因数定理を使うと、三次方程式の有理数解を予測することができます。

係数がすべて整数のとき、定数項 \( d \) の約数が解である可能性があります。例として:

\[ x^3 + 2x^2 – 5x – 6 = 0 \]

定数項 -6 の約数を代入して試すと、\( x = -1 \) のときに 0 になります:

\[ (-1)^3 + 2(-1)^2 – 5(-1) – 6 = -1 + 2 + 5 – 6 = 0 \]

したがって、\( x + 1 \) を因数にもつことがわかり、式を因数分解して解くことができます。

三次方程式の解の公式

一般の三次方程式に対しては、以下のような複雑な解の公式も存在します。

三次方程式を次のように変形します:

\[ x^3 + px + q = 0 \]

このとき、カルダノの公式を用いて解は:

\[ x = \sqrt[3]{-\frac{q}{2} + \sqrt{\left(\frac{q}{2}\right)^2 + \left(\frac{p}{3}\right)^3}} + \sqrt[3]{-\frac{q}{2} – \sqrt{\left(\frac{q}{2}\right)^2 + \left(\frac{p}{3}\right)^3}} \]

ですが、現実的には因数分解や数値的手法の方がよく使われます。

基本例題とその解説

例題1:

\[ x^3 – 4x^2 – 7x + 10 = 0 \]

有理数解を試してみると、\( x = 1 \) が解になります。よって:

\[ (x – 1)(x^2 – 3x – 10) = 0 \]

さらに二次式を解くと:

\[ x = \frac{3 \pm \sqrt{49}}{2} = \frac{3 \pm 7}{2} \]

よって解は \( x = 1, 5, -2 \)

例題2:

\[ x^3 + 3x^2 + 3x + 1 = 0 \]

この式は以下のように因数分解できます:

\[ (x + 1)^3 = 0 \Rightarrow x = -1 \]

応用問題とその解説

例題3(係数に文字が含まれる):

\[ x^3 – (a + 3)x^2 + (3a + 2)x – 2a = 0 \]

\( x = 1 \) を代入すると:

\[ 1 – (a + 3) + (3a + 2) – 2a = 0 \Rightarrow 1 – a – 3 + 3a + 2 – 2a = 0 \]

確かに 0 になるので、因数分解可能です:

\[ (x – 1)(x^2 – ax – 2a) = 0 \]

例題4(重解をもつ場合):

\[ x^3 – 3x^2 + 3x – 1 = 0 \]

これは:

\[ (x – 1)^3 = 0 \Rightarrow x = 1 \]

重解(重複する解)をもつ典型的な例です。

虚数解・複素数解を含む場合

三次方程式の解は、必ず実数解を1つ以上もちます(実係数のとき)。他の2つの解が虚数になることがあります。

例:

\[ x^3 – 3x + 2 = 0 \]

有理数解は \( x = 1 \)(代入して確認)なので、因数分解して:

\[ (x – 1)(x^2 + x – 2) = 0 \]

二次式の解は虚数になる場合もありますが、今回の例では:

\[ x = \frac{-1 \pm \sqrt{1 + 8}}{2} = \frac{-1 \pm 3}{2} \Rightarrow x = 1, -2 \]

よってすべて実数解となりました。

別の例として:

\[ x^3 – x + 1 = 0 \]

この方程式は実数解が1つ、残り2つは虚数解(複素共役)になります(詳細は数値的手法で確認)。


以上、三次方程式の基礎から応用までを徹底的に解説しました。練習を積むことで理解が深まり、様々な場面で活用できるようになります。

コメントは受け付けていません。