Pythonの標準ライブラリには多くのモジュールが含まれており、これらを駆使することでさまざまなプログラムを構築できます。

標準ライブラリを十分に理解するために、モジュールと関数の相互関係を理解することが肝要です。

この記事を通じて、標準ライブラリ、モジュール、および関数の相互関係について詳しく理解し、標準ライブラリに含まれる各種モジュールについても説明していきましょう。

Pythonの標準ライブラリ

標準ライブラリとは、Pythonをインストールすると最初から使えるモジュールの集まりです。

一般的なPython開発に役立つ多くのモジュールが、標準ライブラリに含まれています。また、これらのモジュールはOSに依存せず、異なるプラットフォームで利用できます。

Pythonの標準ライブラリを使用することで、GUIアプリケーションの作成（tkinter）、ZIPアーカイブの操作（zipfile）、ファイルやフォルダの操作（os）、日付や時刻の取得・操作（datetime）など、さまざまなタスクを容易に実行できます。

Pythonの標準ライブラリの例

モジュール名	用途
osモジュール	オペレーティングシステムに関連した操作
datetimeモジュール	日付・時刻の取得や操作
mathモジュール	数学関連
shutilモジュール	ファイルやディレクトリの管理
sysモジュール	インタプリタや実行環境に関連した情報の操作
timeモジュール	時刻の取得・管理
tkinterモジュール	GUIアプリケーションの作成
globモジュール	フォルダやファイル検索など
socketモジュール	ソケット通信
csvモジュール	csvファイルの操作
pathlibモジュール	ファイル・フォルダのパス操作
reモジュール	文字列のパターンマッチング（正規表現）
randomモジュール	乱数の生成
emailモジュール	電子メール
statisticsモジュール	統計の計算
zipfileモジュール	zipファイルの操作
timeitモジュール	パフォーマンスの計算
localeモジュール	ロケールの確認や変更
sqlite3モジュール	sqlite3データベースの操作
pprintモジュール	リスト型、ディレクトリ型を整形し表示
textwrapモジュール	文章の整形
jsonモジュール	JSONデータのエンコードとデコード
urllibモジュール	URL操作とデータの取得
xmlモジュール	XMLデータの処理

Pythonの標準ライブラリにはこれ以外にも多くのモジュールが含まれており、詳細情報は公式ウェブサイトをご覧ください。

このHTMLコードは表形式で標準ライブラリの一部のモジュールとそれらの用途を表示しています。もちろん、他のモジュールも同様にリストできます。リストを閲覧したい場合は、公式ウェブサイトをご確認ください。

Pythonの外部ライブラリ

Pythonの標準ライブラリ以外にも、Pythonの公式ではない団体や個人によって作成されたサードパーティーライブラリが存在します。

これらのライブラリのほとんどは無料で利用でき、プログラム開発に非常に有用なものが多く提供されています。

これらのサードパーティーライブラリは、一般的にPyPI（The Python Package Index）というウェブサイトに登録されており、Pythonプログラマーは「pipコマンド」と呼ばれるツールを使用して、これらのライブラリを簡単にインストールできます。

PyPIには数千ものサードパーティーライブラリが登録されており、あなたのプロジェクトに必要なツールや機能を見つけることができるでしょう。

Pythonのモジュール

先に述べたように、標準ライブラリには多くのモジュールが含まれています。では、ここで「モジュール」とは一体何でしょうか？

モジュールは、関連する機能やタスクを実行するための関数のグループです。言い換えれば、ある特定の目的や領域に焦点を当てた関数のセットです。

たとえば、”os” モジュールにはオペレーティングシステムに関連したタスクを実行するための関数が含まれており、”math” モジュールには数学に関する機能が提供されています。モジュールは、Pythonの標準ライブラリ内で、特定の作業や処理を効率的に行うための道具として使用されます。

Pythonのモジュールのインポート

Pythonプログラム内でモジュールの関数を呼び出すには、import文を使用します。

例えば、以下のように書きます：

import モジュール名

モジュールをimportすることにより、そのモジュールに含まれる関数を利用できるようになります。また、fromキーワードを使用して、モジュール内の特定の関数だけを直接インポートすることもできます。

以下はその書き方です：

from モジュール名 import 関数名

この方法を使うと、モジュール全体をインポートせずに、必要な関数だけを取り込むことができます。

Pythonにおける関数について

関数とは

関数は、数行から数十行のコードをまとめたもので、再利用可能なコードのブロックを表します。

コードの断片を関数にまとめることにより、同じ操作を複数回実行する必要がある場合に、簡単に再利用できるようになります。Pythonではこれを「関数」と呼びますが、他のプログラミング言語では「サブルーチン」や「プロシージャ」として知られています。

関数の定義

関数を作成するためには、その関数に名前を付けて、defキーワードとreturnステートメントを使用します。

具体的には、関数は以下のように定義されます：

def 関数名(引数):
    # ここに処理を記述
    return 戻り値

関数は、単独で呼び出すことができるという特性を持っています。これは、例えば print() や len() などの関数を思い出していただくとわかりやすいでしょう。関数を呼び出すことで、その関数内で定義された処理が実行され、結果が返されることになります。

まとめ

この記事「​¹​標準ライブラリとそのモジュール一覧とモジュール・関数との関係」をご覧いただき、どのように感じましたでしょうか？

Pythonではコードを機能ごとにまとめたものが関数であり、関数をファイルにまとめたものがモジュールです。そして、標準ライブラリは多くのモジュールが集まったものです。

また、標準ライブラリ以外のモジュールは、サードパーティーライブラリと呼ばれ、pipを使用して簡単にインストールできます。

これらの概念はPython開発において非常に重要であり、しっかりと理解しておくことが役立ちますので、忘れないようにしましょう。

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