和の法則と積の法則の応用を完全攻略!高校数学の基礎から実践まで

和の法則と積の法則の応用を完全攻略!高校数学の基礎から実践まで

本記事では、高校数学で学ぶ「場合の数」のうち、和の法則と積の法則に焦点をあて、基礎から応用まで詳しく解説します。数多くの例題を交えて、実践的な理解を深めていきましょう。

目次

和の法則とは

和の法則とは、「ある事象Aを行う方法が \( m \) 通りあり、事象Bを行う方法が \( n \) 通りあるとき、どちらか一方を行う方法は全部で \( m + n \) 通りである」という法則です。

ただし、事象Aと事象Bが同時に起こらない(重ならない)ことが前提です。

例:

  • りんご3種類とみかん2種類があるとき、どちらか1つを選ぶ方法は \[ 3 + 2 = 5 \text{ 通り} \]
  • 文系の講座が4つ、理系の講座が5つあり、どちらか一方の講座を1つ受講するなら \[ 4 + 5 = 9 \text{ 通り} \]

積の法則とは

積の法則とは、「ある事象Aを行う方法が \( m \) 通りあり、それぞれに対して事象Bを行う方法が \( n \) 通りあるとき、両方を連続して行う方法は全部で \( m \times n \) 通りである」という法則です。

例:

  • 3種類のシャツと2種類のズボンがあるとき、上下の組み合わせは \[ 3 \times 2 = 6 \text{ 通り} \]
  • メニューから前菜4種類、メイン5種類からそれぞれ1つずつ選ぶ場合 \[ 4 \times 5 = 20 \text{ 通り} \]

和と積の法則の違いと使い分け

和の法則は「どちらか一方を選ぶ」場合、積の法則は「両方を選ぶ」場合に使います。

見分け方としては、「または」と言っているなら和の法則、「かつ」や「次に」と言っているなら積の法則を疑いましょう。

注意点:

和の法則を使うとき、事象が重なる場合(共通部分がある場合)は、重複を引く必要があります。

例(重なりあり):

英語が得意な人が10人、数学が得意な人が8人、両方得意な人が3人いたとき、いずれかが得意な人数は

\[ 10 + 8 – 3 = 15 \text{ 人} \]

基本的な例題

例題1:

1~5の数字から1つ選ぶ方法と、6~10の数字から1つ選ぶ方法があります。どちらか一方を選ぶ方法は?

解答: 和の法則を使う。

\[ 5 + 5 = 10 \text{ 通り} \]

例題2:

3種類の前菜と2種類のメイン料理から1つずつ選ぶ場合の組み合わせは?

解答: 積の法則を使う。

\[ 3 \times 2 = 6 \text{ 通り} \]

応用的な例題

例題3:

アルファベットA~Cの中から1文字と、数字1~3の中から1つを選んでパスコードを作るとき、全部で何通り?

解答: 積の法則。

\[ 3 \times 3 = 9 \text{ 通り} \]

例題4:

赤・青・緑のボールから1つ選ぶか、星型・丸型のシールから1つ選ぶかを選択する場合の方法は?

解答: 和の法則。

\[ 3 + 2 = 5 \text{ 通り} \]

例題5:

英語4科目と数学3科目の中から1科目ずつ選んで受験するとき、何通りの選び方があるか?

解答: 積の法則。

\[ 4 \times 3 = 12 \text{ 通り} \]

例題6:

4桁の暗証番号を作るとき、各桁は0~9から選ぶとする。同じ数字の使用は可。このときの通り数は?

解答: 各桁独立に選べるので積の法則。

\[ 10 \times 10 \times 10 \times 10 = 10^4 = 10000 \text{ 通り} \]

まとめ

  • 和の法則:「AまたはB」→ \( m + n \) 通り
  • 積の法則:「AかつB」「Aの後にB」→ \( m \times n \) 通り
  • 重なりがある場合:重複部分を引く必要あり

和の法則と積の法則は、組み合わせ問題や確率の基礎になります。使い方を正確に理解し、問題文の条件を的確に読み取る力を養いましょう。

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