高校数学:三角関数の微分公式を完全攻略!例題でしっかり理解しよう
目次
はじめに
微分とは、関数の変化の割合を調べるための強力な道具です。本記事では、特に「三角関数の微分公式」について、高校生にも分かりやすく徹底解説します。公式の意味だけでなく、なぜそうなるのか、どうやって使うのかまで、例題を通して丁寧に説明します。
三角関数の微分公式
三角関数の代表的な微分公式は以下の通りです:
- \(\frac{d}{dx} \sin x = \cos x\)
- \(\frac{d}{dx} \cos x = -\sin x\)
- \(\frac{d}{dx} \tan x = \frac{1}{\cos^2 x} = 1 + \tan^2 x\)
これらは基本中の基本ですが、意味をしっかり理解することが重要です。例えば、\(\sin x\)のグラフを見れば、その傾きが\(\cos x\)になる理由が直感的に分かるようになります。
基本例題と解説
例題1:
\(y = \sin x\) の導関数を求めよ。
解答: \[ \frac{dy}{dx} = \cos x \]
例題2:
\(y = \cos x\) の導関数を求めよ。
解答: \[ \frac{dy}{dx} = -\sin x \]
例題3:
\(y = \tan x\) の導関数を求めよ。
解答: \[ \frac{dy}{dx} = \frac{1}{\cos^2 x} \] または、 \[ \frac{dy}{dx} = 1 + \tan^2 x \] これは三角恒等式を使っても導けます。
例題4:
\(y = \sin(2x)\) の導関数を求めよ。
解答: 合成関数の微分を使います。 \[ \frac{dy}{dx} = \cos(2x) \cdot 2 = 2\cos(2x) \]
例題5:
\(y = \cos(x^2)\) の導関数を求めよ。
解答: \[ \frac{dy}{dx} = -\sin(x^2) \cdot 2x = -2x\sin(x^2) \]
応用問題とその解き方
問題1:
\(y = x\sin x\) の導関数を求めよ。
解答: 積の微分を使います。 \[ \frac{dy}{dx} = \sin x + x\cos x \]
問題2:
\(y = \frac{\sin x}{x}\) の導関数を求めよ。
解答: 商の微分を使います。 \[ \frac{dy}{dx} = \frac{x\cos x – \sin x}{x^2} \]
問題3:
関数 \(y = \sin^2 x\) の導関数を求めよ。
解答: \[ y = (\sin x)^2 \] と考え、連鎖律を使います。 \[ \frac{dy}{dx} = 2\sin x \cdot \cos x = \sin(2x) \] (2倍角の公式を使いました)
まとめ
三角関数の微分公式は、以下のポイントを押さえることが重要です:
- 基本公式を暗記するだけでなく、グラフと合わせて直感的に理解する
- 合成関数・積・商の微分と組み合わせて使えるようにする
- 多くの例題を通じて、実践的な力を身につける
しっかりと基礎を固めれば、より難しい数学の問題にも対応できるようになります。今回紹介した内容を何度も見返し、確実に自分のものにしてください。