JavaScriptの分割代入、スプレッド構文、型付き配列
このページでは、JavaScriptにおける「分割代入」、「スプレッド構文」、「型付き配列」について詳しく解説します。
分割代入
分割代入は、オブジェクトや配列から複数の値を一度に取り出して、変数に格納する構文です。これを使うことで、コードをより簡潔にすることができます。
配列の分割代入
配列の場合、インデックスに対応する要素を取り出すことができます。
const array = [1, 2, 3, 4]; const [a, b] = array; console.log(a); // 1 console.log(b); // 2
オブジェクトの分割代入
オブジェクトの場合、プロパティ名を使って値を取り出します。
const person = { name: "Hayato", age: 25 }; const { name, age } = person; console.log(name); // "Hayato" console.log(age); // 25
デフォルト値の設定
分割代入で変数に値を割り当てる際に、値が未定義の場合にデフォルト値を設定することができます。
const [x = 10] = []; console.log(x); // 10
スプレッド構文
スプレッド構文は、配列やオブジェクトを展開して、複製したり結合したりする際に使用されます。
配列のスプレッド構文
配列では、配列の要素を展開して、新しい配列を作成することができます。
const numbers = [1, 2, 3]; const moreNumbers = [...numbers, 4, 5]; console.log(moreNumbers); // [1, 2, 3, 4, 5]
オブジェクトのスプレッド構文
オブジェクトでは、オブジェクトのプロパティを展開して、新しいオブジェクトを作成することができます。
const person = { name: "Hayato", age: 25 }; const updatedPerson = { ...person, age: 26 }; console.log(updatedPerson); // { name: "Hayato", age: 26 }
配列やオブジェクトのコピー
スプレッド構文を使って、配列やオブジェクトの浅いコピーを作成することができます。
const array = [1, 2, 3]; const copiedArray = [...array]; console.log(copiedArray); // [1, 2, 3]
型付き配列
型付き配列(Typed Arrays)は、固定長のバイナリデータを扱うための配列です。通常の配列とは異なり、数値のサイズや型を指定することができます。
型付き配列の基本的な使用方法
型付き配列は、例えば、`Int32Array`や`Float64Array`などを使うことで、特定の型のデータを格納することができます。
const intArray = new Int32Array([1, 2, 3, 4]); console.log(intArray); // Int32Array(4) [ 1, 2, 3, 4 ]
型付き配列のサイズ
型付き配列のサイズは固定であり、要素のサイズは事前に指定された型に基づいています。
const floatArray = new Float64Array(3); console.log(floatArray.length); // 3
型付き配列の操作
型付き配列では、通常の配列と同様に、インデックスを使って要素にアクセスしたり、`set`や`subarray`メソッドを使用して新しいデータをセットすることができます。
const typedArray = new Int16Array([10, 20, 30]); typedArray[1] = 25; console.log(typedArray); // Int16Array(3) [ 10, 25, 30 ]