【LaTeX】入れ子になった索引語の作成方法
LaTeXでは、makeidx
パッケージを使用して索引を作成できます。さらに、imakeidx
パッケージを使うと、複数の索引やカスタマイズが可能になります。以下では、入れ子になった索引語(ネストされた索引)を作成する方法を詳しく解説します。
基本設定
まず、索引を有効にするために必要な準備を説明します。
次のコードをLaTeXのプリアンブルに追加します:
\usepackage{makeidx} % 索引機能を有効化 \makeindex % 索引の作成を宣言
ドキュメントの最後で、以下のコマンドを使用して索引を生成します:
\printindex
入れ子になった索引語を作成する方法
入れ子になった索引語を作成するには、次の形式で\index
コマンドを使用します:
\index{主索引語!サブ索引語} \index{主索引語!サブ索引語!さらに細かい項目}
例えば、以下のように記述します:
\documentclass{article} \usepackage{makeidx} \makeindex \begin{document} この文書では索引の例を示します。 % 入れ子になった索引の例 \index{動物!哺乳類} \index{動物!哺乳類!人間} \index{動物!哺乳類!犬} \index{動物!鳥類} \index{動物!鳥類!スズメ} \index{動物!鳥類!カラス} \printindex \end{document}
このコードでは、”動物”という主索引語の下に、”哺乳類”や”鳥類”などのサブ索引語を追加しています。
索引のカスタムフォーマット
imakeidx
パッケージを使用すると、索引のフォーマットをさらにカスタマイズできます。
\usepackage{imakeidx} \makeindex[title=カスタム索引, intoc] % 索引を目次に含める
さらに、索引項目をページ範囲でまとめることも可能です:
\index[カスタム索引]{動物!哺乳類|seealso{鳥類}}
複数の索引を作成する
複数の索引を作成する場合、imakeidx
パッケージを使用します:
\documentclass{article} \usepackage{imakeidx} \makeindex[name=animals, title=動物索引] \makeindex[name=plants, title=植物索引] \begin{document} % 動物の索引 \index[animals]{動物!哺乳類} \index[animals]{動物!鳥類} % 植物の索引 \index[plants]{植物!花} \index[plants]{植物!木} \printindex[animals] \printindex[plants] \end{document}
このコードでは、”動物索引”と”植物索引”という2つの独立した索引が作成されます。
高度なコマンド
さらに便利なオプションとして、\index*
コマンドを使うと、特定の書式設定ができます。
\index{動物|textbf} \index{動物!哺乳類|textit} \index{動物!鳥類|underline}
これにより、索引内の特定の項目を太字や斜体、下線付きで表示することが可能です。
索引の生成
索引を生成するには、LaTeXコンパイル後にmakeindex
コマンドを実行します:
pdflatex ファイル名.tex makeindex ファイル名.idx pdflatex ファイル名.tex
これにより、索引が含まれたPDFが生成されます。
追加の例
以下はさらに複雑な索引の例です:
\index{科学!物理学!力学} \index{科学!物理学!熱力学} \index{科学!化学!有機化学} \index{科学!化学!無機化学} \index{科学!生物学!動物学} \index{科学!生物学!植物学}
この例では、”科学”の下に”物理学”、”化学”、”生物学”などがサブ索引語として追加されています。
まとめ
LaTeXで入れ子になった索引語を作成する方法を学ぶと、ドキュメントをより体系的に整理できます。上記の方法を試して、カスタマイズされた索引を作成してみてください。