
LaTeXコマンド集 微分
数学や科学の分野では、関数の微分は極めて重要な概念です。微分は、関数の変化率や接線の傾きを表すために使用され、多くの分野で応用されています。LaTeXを使用すると、数学的な記述を美しく表示することができるため、微分の記号や式を効果的に表現することが可能です。
LaTeXでは、微分を表すためにいくつかのコマンドが用意されています。これらのコマンドを使用することで、微分演算子や微分式を適切に記述できます。以下では、代表的な微分のコマンドとその使い方について紹介します。
1変数関数の微分その1
Latexで微分の表現をするためのコマンド一覧です。
出力 | コマンド | 意味 |
f′(x) | \( f'(x) \) |
関数fの導関数・微分係数 |
f′(x) | \( f^{\prime}(x) \) |
関数fの導関数・微分係数 |
f′′(x) | \( f^{\prime\prime}(x) \) |
関数fの2階導関数・2回微分 |
f(n)(x) | \( f^{(n)}(x) \) |
関数fのn階導関数・n回微分 |
1変数関数の微分その2
Latexで微分の表現をするためのコマンド一覧です。
出力 | コマンド | 意味 |
dydx | \(\displaystyle \frac{dy}{dx} \) |
微分・微分係数 |
dydx | \(\displaystyle \frac{ \mathrm{d} y}{ \mathrm{d} x} \) |
微分・微分係数 |
dnydxn | \(\displaystyle \frac{d^n y}{dx^n} \) |
n階導関数・n回微分 |
dydx|x=a | \(\displaystyle \left. \frac{dy}{dx} \right|_{x=a} \) |
微分のx=aでの値 |
1変数関数の微分その3
Latexで微分の表現をするためのコマンド一覧です。
出力 | コマンド | 意味 |
˙y=dydt | \( \dot{y} = \frac{dy}{dt} \) |
yのtでの微分 |
¨y=d2ydt2 | \( \ddot{y} = \frac{d^2y}{dt^2} \) |
yのtでの2回微分 |
偏微分
Latexで∂などの偏微分の表現をするためのコマンド一覧です。
出力 | 意味 | コマンド |
∂ | \( \partial \) |
偏微分の記号 |
∂f∂x=fx | \(\displaystyle \frac{\partial f}{\partial x} =f_x \) |
fのxでの偏微分 |
∂∂y(∂f∂x)=fxy | \(\displaystyle \frac{\partial}{\partial y} \left( \frac{\partial f}{\partial x} \right) = f_{xy} \) |
偏微分 |
∂nf∂xn | \(\displaystyle \frac{\partial^n f}{\partial x^n} \) |
fのxでのn階偏微分 |
微分作用素
出力 | コマンド | 意味 |
Df | \( Df \) |
微分・導関数 |
Dxy | \( D_x y \) |
偏微分・偏導関数 |
∇ | \( \nabla \) |
ナブラ |
gradϕ | \( \mathrm{grad} \phi\) |
ϕの勾配 |
divA | \( \mathrm{div} \mathbf{A} \) |
Aの発散 |
rotA | \( \mathrm{rot} \mathbf{A} \) |
Aの回転 |
これらのコマンドを駆使することで、微分に関する数式や式をLaTeX文書内で見やすく、正確に表示することができます。