【Python】ディクショナリのメソッド
Pythonのディクショナリ(辞書)は、キーと値のペアを保持するデータ構造です。本記事では、ディクショナリのメソッドについて詳細に解説し、各メソッドの使い方を具体的な例とともに説明します。
目次
ディクショナリの作成
Pythonでは、ディクショナリは {}
または dict()
を使って作成できます。
# 空の辞書を作成
empty_dict = {}
# キーと値を含む辞書
person = {"name": "Alice", "age": 25, "city": "Tokyo"}
# dict() を使った辞書の作成
data = dict(name="Bob", age=30, city="Osaka")
値の取得
辞書の値を取得するには、キーを指定します。
# キーを指定して値を取得
name = person["name"] # "Alice"
# get() を使う(キーが存在しない場合はデフォルト値を返す)
age = person.get("age") # 25
unknown = person.get("height", "Not specified") # "Not specified"
辞書の更新
辞書の要素を追加・更新する方法です。
# 新しいキーと値を追加
person["height"] = 170
# 既存のキーの値を更新
person["age"] = 26
update()
メソッドを使うと、一度に複数のキーを更新できます。
person.update({"age": 27, "city": "Kyoto"})
要素の削除
辞書の要素を削除するには、del
や pop()
を使います。
# del を使う
del person["city"]
# pop() を使う(削除された値が返る)
age = person.pop("age") # 27
popitem()
は最後の要素を削除し、そのキーと値を返します。
last_item = person.popitem()
辞書のループ処理
辞書のキーや値をループ処理する方法です。
# キーをループ処理
for key in person.keys():
print(key)
# 値をループ処理
for value in person.values():
print(value)
# キーと値のペアをループ処理
for key, value in person.items():
print(f"{key}: {value}")
辞書の主要メソッド
以下は、Pythonの辞書でよく使われるメソッドです。
keys()
辞書のキーを取得します。
keys = person.keys() # dict_keys(['name', 'height'])
values()
辞書の値を取得します。
values = person.values() # dict_values(['Alice', 170])
items()
キーと値のペアを取得します。
items = person.items() # dict_items([('name', 'Alice'), ('height', 170)])
copy()
辞書のコピーを作成します。
person_copy = person.copy()
clear()
辞書のすべての要素を削除します。
person.clear() # 空の辞書になる
fromkeys()
指定したキーとデフォルト値で辞書を作成します。
# すべてのキーに対して値はNone
new_dict = dict.fromkeys(["name", "age", "city"])
# すべてのキーにデフォルト値を指定
new_dict = dict.fromkeys(["name", "age", "city"], "Unknown")
setdefault()
キーが存在しない場合のみ、デフォルト値を設定します。
name = person.setdefault("name", "Default") # すでに存在する場合は元の値を返す
gender = person.setdefault("gender", "Unknown") # "Unknown" が設定される