【VBA】String関数で指定した文字列を繰り返して新しい文字列を生成

【VBA】String関数で指定した文字列を繰り返して新しい文字列を生成

VBAのString関数についての詳細解説

概要

VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Office製品などで利用されるプログラミング言語です。VBAを使用することで、アプリケーションの自動化やカスタマイズが可能になります。

本記事では、String(number, character) 関数について詳しく解説します。この関数は、指定した文字(または文字列)を決められた回数だけ繰り返して新しい文字列を生成するためのものです。シンプルながら非常に便利な機能であり、初心者でも簡単に利用できるため、ぜひ覚えておきたい機能のひとつです。

構文と基本的な使い方

基本的な構文は以下のとおりです。

String(数値, 文字)
  

ここでの各引数の意味は以下のとおりです。

  • 数値 : 生成する文字列の長さ、つまり繰り返す回数を指定します。正の整数を指定してください。もし0や負の数値が指定された場合は、空の文字列 (“”) が返されます。
  • 文字 : 繰り返しに使用する文字または文字列です。通常、1文字を指定しますが、もし複数文字が指定された場合、VBAの仕様では最初の1文字のみが使用される点に注意してください。

たとえば、String(5, "*") と記述すると、「*」が5回連続して繰り返された "*****" という文字列が生成されます。

具体例

ここでは、String 関数の使い方を実際のコード例を通して確認していきます。

例:アスタリスクの繰り返し

Sub ExampleAsterisk()
    Dim result As String
    result = String(5, "*")
    MsgBox result  ' 結果: "*****"
End Sub
  

例:アルファベットの繰り返し

Sub ExampleAlphabet()
    Dim result As String
    result = String(10, "A")
    MsgBox result  ' 結果: "AAAAAAAAAA"
End Sub
  

例:空の文字列の生成

Sub ExampleEmpty()
    Dim result As String
    result = String(0, "#")
    MsgBox result  ' 結果: ""
End Sub
  

例:数字文字の繰り返し

Sub ExampleNumberCharacter()
    Dim result As String
    result = String(7, "3")
    MsgBox result  ' 結果: "3333333"
End Sub
  

例:他の関数との組み合わせ

次の例では、String 関数を用いてスペースを作成し、文字列の整形に利用しています。

Sub ExampleCombined()
    Dim repeatCount As Integer
    Dim fillString As String
    repeatCount = 8
    ' 指定した数の空白を生成する
    fillString = String(repeatCount, " ")
    MsgBox "Name:" & fillString & "John Doe"
End Sub
  

応用と注意点

String 関数は非常にシンプルですが、実際のプログラムでは以下のような応用や注意点があります。

  • 数値が0または負の場合 : 0や負の数を指定すると、空の文字列 (“”) が返されます。これを利用して、条件に応じた初期化処理やエラーチェックを行うことができます。
  • 文字列の長さ : 引数として渡す「文字」は通常1文字ですが、複数文字を渡した場合は最初の1文字だけが使用される点に注意してください。
  • 用途の幅広さ : 区切り線の作成、インデントの調整、ダイアログボックスのフォーマットなど、さまざまな場面で活用できます。
  • 他の文字列操作関数との組み合わせ : LenMidLeftRight などの関数と組み合わせることで、より複雑な文字列操作を行うことが可能です。

例えば、ユーザーの入力に応じた動的なフォーマットや、ログの整形など、String 関数は多彩な用途で利用することができます。

まとめ

VBAのString 関数は、指定した文字を簡単に繰り返して新しい文字列を生成する便利な機能です。基本的な使い方をマスターすることで、様々な場面での文字列操作やフォーマット作成が容易になります。紹介した例や注意点を参考に、自分のプログラムに応用してみてください。

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