Overleaf で日本語文書を作成する

Overleaf で日本語文書を作成する

「Overleafは、WebベースのLaTeX環境です。日本語の文書を作成する際には、Cloud LaTeXという別の方法もありますが、実際にはOverleafでも日本語の文書を簡単に扱うことができます。Overleafのヘルプには、日本語文書の作成方法が詳しく掲載されています。

日本語をLaTeXで扱うためには、pLaTeXやXeLaTeXなどのさまざまなパッケージが利用できます。これらのパッケージは日本語の他、縦書き文書にも対応しています。OverleafはTeXLiveを内部で使用しているため、これらの日本語対応パッケージも利用可能です。日本語を含む文書を作成したい場合は、Overleafを活用することで簡単に実現できます。

pdfLaTeXでCJKutf8パッケージを利用する

pdfLaTeXを使用する場合は、CJKutf8パッケージを使うことで日本語を処理できます。

CJKutf8パッケージを使用することで、中国語(Chinese)、日本語(Japanese)、韓国語(Korean)などの文字を扱うことができます。日本語に関しては、\begin{CJK*}{UTF8}{min}\end{CJK*}で囲まれた部分が日本語として認識され、それ以外の部分は英語版として処理されます。mingothに変更するとゴシック体が使われます。ただし、他のフォントを使用することは容易ではないようです。

XeLaTeXでxeCJKパッケージを利用する

XeLaTeXはOpenTypeとTrueTypeのフォントを使用することができます。また、xeCJKパッケージはCJKのサポートを提供します。

CJKutf8と異なり、CJK*環境で囲む必要なく日本語を使用できます。フォントに関しては、OverleafではデフォルトでIPAフォントが利用できますが、他のフォントもOverleafのプロジェクトフォルダにアップロードすれば使用可能です。

メインフォントの指定には\setCJKmainfont{IPAMincho}、sansファミリーフォントの指定には\setCJKsansfont{IPAGothic}、monospaceファミリーフォントの指定には\setCJKmonofont{IPAGothic}を使用します(例えばverbatimなどの部分で使用します)。これにより、指定したフォントがLaTeX文書で使用されます。

このようにXeLaTeXとxeCJKパッケージを使うことで、簡単に日本語を含む文書を作成し、好みのフォントを使用することができます。

pLaTeX(upLaTeX)を利用する

日本のジャーナルやカンファレンスでは、日本語特化のLaTeX(pLaTeXなど)がよく使われます。これらの文書では、jsarticleやjsbookなどの日本語対応のドキュメントクラスが頻繁に使用されます。pLaTeXは縦書きもサポートしています。

OverleafでpLaTeXを使用するには、Overleafのメニューからの設定だけでは使えない場合があります。設定ファイルを作成してプロジェクトに追加する必要があります。コンパイラはLaTeXを選択します。

pLaTeXを使用するためには、latexmkrcファイルを作成し、Overleafプロジェクトに追加して以下のように設定します。

$latex = 'platex';
$bibtex = 'pbibtex';
$dvipdf = 'dvipdfmx %O -o %D %S';
$makeindex = 'mendex %O -o %D %S';

もしupLaTeXを使いたい場合は、上記のplatexuplatexに、pbibtexupbibtexに変更します。

これらの設定を追加することで、OverleafでpLaTeXを使用することが可能になります。日本語の文書を簡単に作成するには、これらの設定を利用してください。

LuaLaTeX で luatex-ja パッケージを利用する

luatex-jaパッケージは、pLaTeXをLuaLaTeX用にポーティングしたものです。これにより、LuaLaTeXのスクリプトが使用でき、OpenTypeおよびTrueTypeのフォントも利用可能になります。

日本語を使用する場合は、ドキュメントクラスとしてltjbook、ltjarticle、ltjreportなどを利用します。また、その他のクラスを使用する場合は、\usepackage{luatexja}を追加することで日本語を扱うこともできます。

さらに、異なるフォントを使用したい場合は、luatexja-fontspecパッケージを使用することもできます。例えば、\usepackage[match]{luatexja-fontspec}とすることで、\setmainjfont{TakaoMincho}、\setsansjfont{TakaoGothic}、\setmonojfont{Komatuna}といった指定が可能です。

LuaLaTeXは非常に高機能であり、様々な設定が可能です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です