【C++言語】変数の宣言について
変数とは
プログラミングにおける「変数」とは、データを格納するための「箱」のようなものです。変数には値を格納でき、プログラムの実行中にその値を変更することができます。 C++では、変数を使用する前にそのデータ型とともに宣言する必要があります。変数は値を格納するためにメモリ上に領域を確保するため、そのサイズや種類を指定する必要があります。
変数の宣言方法
C++では変数の宣言には以下の形式を使用します:
type variable_name;
ここで「type」はデータ型を示し、「variable_name」は変数名を示します。変数のデータ型により、格納できるデータの種類やサイズが決まります。
データ型について
C++ではいくつかの基本的なデータ型があります。主なものは以下の通りです:
- int: 整数を格納するための型
- double: 小数を格納するための型(倍精度浮動小数点数)
- char: 1文字を格納するための型
- bool: 真偽値(trueまたはfalse)を格納するための型
- std::string: 文字列を格納するための型(標準ライブラリで提供)
変数宣言の例
実際にC++で変数を宣言する際の例をいくつか紹介します:
#include <iostream>
using namespace std;
int main() {
// 整数型の変数を宣言
int number = 10;
// 小数型の変数を宣言
double pi = 3.14159;
// 文字型の変数を宣言
char letter = 'A';
// 真偽値型の変数を宣言
bool isActive = true;
// 文字列型の変数を宣言
string greeting = "こんにちは";
cout << "number: " << number << "\n";
cout << "pi: " << pi << "\n";
cout << "letter: " << letter << "\n";
cout << "isActive: " << isActive << "\n";
cout << "greeting: " << greeting << "\n";
return 0;
}
上記の例では、異なるデータ型の変数を宣言し、各変数に値を代入しています。プログラムの実行時にこれらの変数の値が出力されます。
変数のスコープ
変数には「スコープ」と呼ばれる概念があります。スコープとは、変数が有効な範囲を指します。C++では、変数のスコープは主に以下の2種類に分類されます:
- 局所変数(ローカル変数): 関数やブロック内で宣言された変数。ブロック外では使用できません。
- グローバル変数: 関数の外で宣言された変数。プログラム全体で使用可能です。
例えば、関数内で宣言された変数はその関数内でしかアクセスできませんが、関数外で宣言された変数は全ての関数からアクセス可能です。
定数の宣言
C++では、変数と同じように定数を宣言することもできます。定数は一度値が設定されると、その後変更できない変数です。定数を宣言するには、`const`キーワードを使用します。
const int MAX_VALUE = 100;
この場合、`MAX_VALUE`という定数には値100が代入され、以後その値は変更できません。定数はプログラム内で変更してはならない値を保持するのに便利です。