JavaScriptでギリシア文字を扱う
ギリシア文字とは
ギリシア文字は、古代ギリシャ語や現代ギリシャ語で使用されている文字です。西洋のアルファベットの起源ともなり、学術的な文献や数学、物理学などでもよく見かけます。プログラミングやWeb開発においても、ギリシア文字は様々な場面で使用されます。
ギリシア文字のUnicode範囲
ギリシア文字は、Unicodeにおいて特定の範囲が割り当てられています。これにより、異なるプラットフォームやプログラミング言語で一貫してギリシア文字を扱うことができます。ギリシア文字のUnicodeは、主に以下の範囲に分かれています。
- ギリシャ文字(U+0370〜U+03FF)
- ギリシャ文字補助(U+1F00〜U+1FFF)
- 数学記号(U+1D6A0〜U+1D6FF)
これらの範囲内で、さまざまなギリシア文字がUnicodeで表現されています。
大文字のギリシア文字
ギリシア文字の大文字は、以下のUnicode範囲に対応しています。
- Α (U+0391)
- Β (U+0392)
- Γ (U+0393)
- Δ (U+0394)
- Ε (U+0395)
- Ζ (U+0396)
- Η (U+0397)
- Θ (U+0398)
- Ι (U+0399)
- Κ (U+039A)
- Λ (U+039B)
- Μ (U+039C)
- Ν (U+039D)
- Ξ (U+039E)
- Ο (U+039F)
- Π (U+03A0)
- Ρ (U+03A1)
- Σ (U+03A3)
- Τ (U+03A4)
- Υ (U+03A5)
- Φ (U+03A6)
- Χ (U+03A7)
- Ψ (U+03A8)
- Ω (U+03A9)
例えば、JavaScriptでは、次のようにギリシア文字の大文字をUnicodeで表示することができます:
console.log('\u0391'); // 結果: Α console.log('\u0392'); // 結果: Β
小文字のギリシア文字
小文字のギリシア文字は、以下のUnicode範囲に対応しています。
- α (U+03B1)
- β (U+03B2)
- γ (U+03B3)
- δ (U+03B4)
- ε (U+03B5)
- ζ (U+03B6)
- η (U+03B7)
- θ (U+03B8)
- ι (U+03B9)
- κ (U+03BA)
- λ (U+03BB)
- μ (U+03BC)
- ν (U+03BD)
- ξ (U+03BE)
- ο (U+03BF)
- π (U+03C0)
- ρ (U+03C1)
- σ (U+03C3)
- τ (U+03C4)
- υ (U+03C5)
- φ (U+03C6)
- χ (U+03C7)
- ψ (U+03C8)
- ω (U+03C9)
JavaScriptを使って、小文字のギリシア文字を表示する例:
console.log('\u03B1'); // 結果: α console.log('\u03B2'); // 結果: β
ギリシア文字のUnicode例
ギリシア文字をUnicodeで表現する際に、実際にどのように記述するかをいくつか例を挙げて解説します。
数学記号のギリシア文字
数学の公式や物理学などでよく見かけるギリシア文字のUnicode例を以下に示します。
- π (U+03C0) – 円周率
- Δ (U+0394) – 変化量
- Σ (U+03A3) – 総和
- Ω (U+03A9) – オメガ、電気抵抗
console.log('\u03C0'); // 結果: π console.log('\u0394'); // 結果: Δ console.log('\u03A3'); // 結果: Σ console.log('\u03A9'); // 結果: Ω
その他のギリシア文字
他にも様々なギリシア文字がUnicodeに含まれています。例えば、ギリシャ語のアクセント付きの文字や、特殊な記号を含むものなどがあります。
- Ἀ (U+1F00) – ギリシア文字の大文字で、アクセント付き
- ἁ (U+1F01) – ギリシア文字の小文字で、アクセント付き
console.log('\u1F00'); // 結果: Ἀ console.log('\u1F01'); // 結果: ἁ