C#での逆関数の計算
逆関数とは?
逆関数とは、ある関数 \( y = f(x) \) に対して、その逆の関係を持つ関数 \( x = f^{-1}(y) \) を指します。例えば、関数 \( f(x) = x^2 \) の逆関数は \( f^{-1}(y) = \sqrt{y} \) となります(ただし \( x \geq 0 \) の場合)。
解析的に逆関数を求める
数学的に解ける場合は、式を変形して逆関数を求めます。例えば、
f(x) = 3x + 2 y = 3x + 2 逆関数を求めるには、xについて解く: x = (y - 2) / 3
これが逆関数 \( f^{-1}(y) \) となります。
数値計算による逆関数の求め方
解析的に求めることが難しい場合、数値計算によって近似的に逆関数を求めます。例えば、反復計算を用いる方法が一般的です。
ニュートン法を用いた逆関数の計算
ニュートン法を用いると、逆関数の値を数値的に求めることができます。ニュートン法は以下の式を繰り返し適用して解を求めます:
\[ x_{n+1} = x_n – \frac{f(x_n) – y}{f'(x_n)} \]
C#での実装例
以下はニュートン法を用いて逆関数を求めるC#のサンプルコードです。
using System; class Program { static double Function(double x) => x * x + x - 6; static double FunctionDerivative(double x) => 2 * x + 1; static double NewtonMethod(double y, double initialGuess = 1.0, double tol = 1e-6, int maxIter = 100) { double x = initialGuess; for (int i = 0; i < maxIter; i++) { double fx = Function(x) - y; double dfx = FunctionDerivative(x); if (Math.Abs(fx) < tol) break; x -= fx / dfx; } return x; } static void Main() { double y = 2.0; double x = NewtonMethod(y); Console.WriteLine($"逆関数の値: {x}"); } }
このコードでは、関数 \( f(x) = x^2 + x - 6 \) に対する逆関数の近似解を求めています。