Java の for 文の使い方
Java における for 文は、繰り返し処理を簡潔に記述するための構文です。様々な形式があり、配列やコレクションの操作に広く使われます。このページでは、Java の for 文について基本から応用まで解説し、例を多く含めて説明します。
- 基本的な for 文
- 拡張 for 文(Enhanced for Loop)
- ネストされた for 文
- break と continue を使用した for 文
- 無限ループとしての for 文
- 複数の変数を使った for 文
基本的な for 文
基本的な for 文は、次の形式を取ります。
for (初期化; 条件; 更新) {
// 繰り返し処理
}
以下は、1 から 10 までの数字を表示する例です。
for (int i = 1; i <= 10; i++) {
System.out.println(i);
}
このコードでは、初期化として int i = 1;
を指定し、条件 i <= 10
が満たされている間繰り返し処理を行います。ループのたびに i++
で i の値が 1 増えます。
拡張 for 文(Enhanced for Loop)
拡張 for 文は、配列やコレクションを簡単にループするために用いられます。
for (データ型 変数 : 配列またはコレクション) {
// 繰り返し処理
}
以下は、配列内の要素を順に表示する例です。
int[] numbers = {1, 2, 3, 4, 5};
for (int num : numbers) {
System.out.println(num);
}
このコードでは、配列 numbers
の各要素を num
に代入し、順に処理を行います。
ネストされた for 文
for 文をネストさせることで、二重ループを実現できます。例えば、掛け算九九表を表示するコードは以下の通りです。
for (int i = 1; i <= 9; i++) {
for (int j = 1; j <= 9; j++) {
System.out.print(i * j + "\t");
}
System.out.println();
}
このコードでは、外側のループが行、内側のループが列を制御します。
break と continue を使用した for 文
for 文内で break
を使用するとループを終了できます。また、continue
を使用すると、次のイテレーションにスキップします。
// break の例
for (int i = 1; i <= 10; i++) {
if (i == 5) {
break; // ループを終了
}
System.out.println(i);
}
// continue の例
for (int i = 1; i <= 10; i++) {
if (i % 2 == 0) {
continue; // 偶数はスキップ
}
System.out.println(i);
}
無限ループとしての for 文
for 文の条件を省略することで、無限ループを作成できます。
for (;;) {
System.out.println("無限ループ");
break; // 必ず終了条件を記述する
}
無限ループを利用する際は、必ず終了条件を用意するようにしましょう。
複数の変数を使った for 文
for 文の初期化部と更新部で複数の変数を使用できます。
for (int i = 0, j = 10; i < j; i++, j--) {
System.out.println("i: " + i + ", j: " + j);
}
このコードでは、i
はインクリメントされ、j
はデクリメントされます。
まとめ
Java の for 文は柔軟で、様々な繰り返し処理に対応できます。基本的な for 文から拡張 for 文、ネストされた for 文、さらに break
や continue
を使用した制御まで、用途に応じて使い分けることが重要です。